子どもが夢中になる乗り物といえば、電車や飛行機が思い浮かぶ方が多いかもしれません。
でも、少し目線を変えてみると「船」も子どもたちにとって特別な乗り物です。
普段とは違う視点から街並みを眺められる船旅は、子どもたちの好奇心を刺激し、忘れられない思い出を作るチャンスになるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、横浜の観光地を結ぶシーバスです。
みなとみらいや赤レンガ倉庫、山下公園など、横浜の名所を海上から楽しむことができるこの船は、乗り物好きな子どもだけでなく、大人にとっても新鮮で楽しい体験です。

短時間で乗れるから、小さい子供の船デビューにぴったり!
この記事では、親子で初めての船旅をする際に役立つ情報をたっぷりとご紹介します。
横浜シーバスの基本情報や子どもが楽しめるポイント、さらに船旅をもっと面白くする豆知識まで、親子での一日が充実したものになるアイデアが満載です。
船上から見る横浜の景色と、船旅ならではの特別な時間を一緒に体験してみませんか?
シーバスの基本情報


シーバスは横浜港内を巡る水上バスで、観光客だけでなく地元の人々にも親しまれています。
街並みを海上から楽しめる非日常的な体験が魅力の一つで、特に乗り物好きな子どもにとってはワクワクする冒険のようなひと時を提供してくれます。
シーバスとはどんな乗り物?
シーバスは、バスや電車と同じく決められたルートを定期的に運航する水上バスです。
ただし、窓の外に広がるのは車や電車からでは見られない海上の景色や港の風景。
大人にとっても新鮮で楽しい体験ですが、特に子どもにとっては「船に乗る」というだけで特別感があるものです。
乗り場とアクセス


横浜シーバスの乗り場は、観光地に近い以下の4か所があります。それぞれの特徴を簡単にご紹介します。
横浜駅東口
横浜駅きた東口から徒歩5分の場所に位置している乗り場です。ベイクォーター内にチケット売り場があります。
旅行のスタート地点や最終地点として利用するのに最適です。
ハンマーヘッド
近年新たに注目を集めている「横浜ハンマーヘッド」内にある乗り場です。
施設内にはショッピングモールやレストランが並び、観光ついでにショッピングや食事も楽しめます。
モダンな港湾エリアの雰囲気が楽しめるのも魅力です。
ピア赤レンガ
観光名所「赤レンガ倉庫」の近くに位置する乗り場です。
赤レンガ倉庫でショッピングやイベントを楽しんだ後に乗船すれば、旅の充実感がさらに増すでしょう。
夜景が特に美しいスポットとしても知られています。
山下公園
横浜の定番観光スポット、山下公園に隣接する乗り場です。
公園内を散策したり、氷川丸を見学した後に乗船するのがおすすめ。
横浜港の風景を一望できる絶好のロケーションが魅力です。
チケットの料金と購入方法
横浜シーバスのチケット料金は、大人と子どもで異なりますが、未就学児は無料で乗船できます。
料金
乗る場所と区間によって異なります。子ども料金(小学生)は大人料金の半額です。
横浜駅東口 | ハンマーヘッド | ピア赤レンガ | 山下公園 | |
---|---|---|---|---|
横浜駅東口 | – | ¥700(350) | ¥800(400) | ¥1,000(500) |
ハンマーヘッド | ¥700(350) | – | ¥500(250) | ¥700(350) |
ピア赤レンガ | ¥800(400) | ¥500(250) | – | ¥600(300) |
山下公園 | ¥1,000(500) | ¥700(350) | ¥600(300) | – |
購入方法
チケットは各乗り場の券売機や窓口で購入することができます。
予約の受付は15名以上の団体のみとなっているので、混雑が予想される休日は早めにご購入下さい。
船内の設備と特徴
親子で快適に過ごせるよう、横浜シーバスの船内は充実した設備を備えています。
後方デッキ


船の外側に設置されたデッキでは、風を感じながら横浜の景色を存分に楽しむことができます。
子どもにとっては「動く展望台」のような感覚かもしれません。
室内席


冷暖房完備の室内席は、快適でゆったりと過ごせます。
季節や天候に関係なく景色を楽しめるので、特に小さなお子さんがいるファミリーには安心です。
トイレやベビーカー置き場


船内にはトイレがあり、小さな子どもがいる場合でも安心。
ベビーカー置き場があるので、ベビーカーでお出かけ中でも乗船できます。
横浜シーバスで学ぶ!子どもに教えたい海と港の豆知識


横浜シーバスの船旅は、ただ景色を楽しむだけではありません。親子で海や港について学ぶ絶好のチャンスでもあります。
日常生活ではなかなか触れることのない「海上の世界」や「港の役割」について、子どもに分かりやすく説明することで、より充実した体験になります。
ここでは、横浜シーバスに乗りながら親子で楽しめる「海と港の豆知識」をご紹介します。
横浜港の歴史と役割
横浜港は1859年の開港以来、日本を代表する国際港として発展してきました。
海外との貿易の窓口として、多くの貨物船が行き交い、日本経済を支える重要な役割を果たしています。
子ども向けには、こんな質問を投げかけると興味を引くことができます。
- 「あの大きな船は何を運んでいるのかな?」
- 「どうやって外国から物が届くんだろう?」
- 「昔の人たちはどうやってこの港を作ったのかな?」
例えば、船が運ぶものとして、「車」「野菜や果物」「服やおもちゃ」など、子どもに身近なアイテムを挙げると分かりやすいでしょう。
また、みなとみらい地区や赤レンガ倉庫は、かつての倉庫街や港の跡地を再開発したエリアであることを説明すれば、歴史の話にも繋げられます。
船から見える風景の豆知識


横浜シーバスからは、様々な景色を楽しむことができますが、ただ眺めるだけではもったいない!
見える景色をもとに、子どもに話してあげられる豆知識をいくつかご紹介します。
ベイブリッジ
横浜のシンボルともいえるベイブリッジ。
1989年に完成したこの橋は、全長860m、片道3車線の大きな橋です。
「どうしてこんなに大きな橋を作ったんだろう?」という話題から、港の大きな船が通れるように設計されていることを伝えると、子どもたちも興味を持つはずです。
貨物船とクレーン
港では、大きな貨物船やクレーンが見られることがあります。
クレーンは、コンテナを積み下ろしするための重要な設備で、「クレーンは船からどんな荷物を運び出しているんだろう?」という質問をしてみましょう。
また、「コンテナの中にはどんな物が入っていると思う?」と想像力を刺激するのも楽しい方法です。
氷川丸
山下公園付近で見える氷川丸は、1930年に建造された貨客船(貨物と旅客を運ぶ船)で、今では重要文化財に指定されています。
「昔の人はこの船に乗ってどこへ行ったのかな?」と聞くと、船が果たしていた役割や、当時の人々の生活について考えるきっかけになるでしょう。
子どもと楽しむ「港のクイズ」
船旅中に親子で楽しめるクイズを用意しておくと、さらに盛り上がります。
以下は、横浜シーバスでの体験に関連する簡単なクイズ例です。
- 「横浜港が開港したのは何年前でしょう?」
答え:1859年に開港。2025年現在では166年前。 - 「港で働く船にはどんな種類がある?」
答え:貨物船、客船、タグボート(大きな船を引っ張る小型船)など。 - 「ベイブリッジの高さは何メートルでしょう?」
答え:高さ55m。これは、大きな船が通れるように設計されています。 - 「船が港に来たら、荷物はどうやって運ばれる?」
答え:クレーンでコンテナを積み下ろし、トラックや電車で運ばれます。
このようなクイズを交えながら進めると、子どもたちはより一層楽しみながら学ぶことができます。
子ども連れでの準備と注意点


親子での初めての船旅を成功させるためには、事前の準備と安全対策が欠かせません。
シーバスは親子連れでも快適に楽しめるよう工夫されていますが、さらに充実した体験にするために、役立つ準備や注意点をご紹介します。
持ち物リスト:これを持っていけば安心!
船旅では、普段の外出とは少し異なる状況もあります。
以下の持ち物リストを参考に、万全の準備を整えましょう。
日焼け対策グッズ
日差しが強い日は、屋外デッキでの景色鑑賞中に日焼けすることがあります。
帽子やサングラス、日焼け止めを用意しておくと安心です。
防寒具や雨具
春や秋でも海上では風が強く感じられることがあります。薄手の防寒具を持参すると、急な寒さにも対応できます。
また、急な雨にも対応できるよう小さな折りたたみ傘やレインコートを用意しておくと安心です。
抱っこ紐
ベビーカーで乗船する場合は、ベビーカーは預かってもらいます。
そのため、抱っこが必要なお子さんの場合は抱っこ紐があると便利です。
子どもが船旅を楽しむための工夫
初めての船旅では、子どもが緊張したり、不安を感じたりすることもあります。
そんなときには、事前に船旅を楽しめる工夫をしておきましょう。



事前に子供の気分を上げておくとスムーズ!
船旅について事前に教える
事前に「シーバスはどんな船なのか」「どんな景色が見られるのか」を説明してあげると、子どもの興味を引き出せます。
シーバスの写真や動画を一緒に見ながら話をすると、当日への期待が高まるでしょう。
冒険気分を演出
「今日は海の上を冒険する日だよ!」と船旅を特別な冒険のように伝えると、子どもがより楽しめます。
船で見えるスポットを事前に教え、「あれを探してみようね」といったミッションを与えるのも効果的です。
景色を一緒に楽しむ
親が率先して「ほら、あの橋がすごいね!」「あの船は何を運んでいるんだろう?」と話しかけながら景色を楽しむことで、子どもも自然と興味を持つようになります。
安全対策:子どもの安全を守るために
船上では、陸上とは異なる環境で注意すべきポイントがあります。
子どもの安全を確保するために、以下の注意点を意識しましょう。
手を繋ぐ・目を離さない
乗船時や船内の移動中は、必ず子どもの手を繋ぐか目を離さないようにしましょう。
特に混雑時や屋外デッキでは注意が必要です。
デッキでは椅子に登らないよう注意
デッキの端は座れるようになっていますが、子供が登らないように注意しましょう。
万が一登ってしまったら外に放り出されるリスクがあります。
海に投げ出されると大変危険なので注意が必要です。
実際に乗ってみた体験談


今回は、親子で横浜シーバスの「横浜駅東口」から「ハンマーヘッド」までの約15分のコースを体験しました。
短時間の船旅は、小さなお子さん連れにもぴったり。
1歳の子供を連れての初めての船旅でしたが、楽しんでいる様子が表情から伝わり、親にとっても忘れられない体験となりました。
出発!乗船から船旅のスタート


横浜駅東口のシーバス乗り場に到着すると、目の前に停泊している青い船体の横浜シーバスが見えました。
1歳の子どもは初めて見る船に興味津々で、目を大きく開けてじっと見つめていました。
チケットを購入し、待合室で船長になれる帽子を被って遊んでいたら出航の時間になったのでいざ乗船。
海の風を感じながら、親子で景色を楽しむ


せっかくの船旅なので海の風を体感できる屋外デッキで過ごすことにしました。
海から吹いてくる風が心地よく、子どもも顔を上げて興味津々の様子。
時折指差しをしたり、遠くに見えるクレーンや貨物船をじっと見つめたりして、初めての体験を楽しんでいるのが伝わりました。
短い15分間のコースですが、途中で見えるみなとみらいのランドマークタワーや観覧車が美しく、親にとっても非日常を感じる瞬間でした。
子どもはまだ言葉を話せませんが、時折笑顔を見せたり、じっと景色を見つめたりと楽しんでいることが表情から分かりました。
船旅中の安心ポイント
1歳の子どもを連れての初めての船旅でしたが、15分という短時間のコースは、子どもにも負担が少なく、親にとっても安心できるものでした。
また、横浜シーバスはベビーカーでの乗船も問題なく、親子連れに優しい設備が整っています。
スタッフも親切で、子ども連れで困ったときには気軽に相談できる雰囲気がありました。
まとめ
シーバスは、親子で気軽に楽しめる素敵な船旅を提供してくれる乗り物です。
特に、普段陸から見るだけだった横浜の街並みや港の風景を海上から眺められるという特別な体験は、子どもにも大人にも新鮮でワクワクする時間となるでしょう。
今回の記事では、シーバスの基本情報から、子どもと一緒に船旅を楽しむためのポイント、さらに実際に乗船した際の体験談を通して、その魅力をお伝えしました。
ここで改めて、親子でシーバスを楽しむ際のポイントを振り返ってみます。
- 親子連れに優しい設備と快適さ
ベビーカーでの乗船や室内席の利用など、親子で快適に過ごせる工夫がされています。
安全対策もしっかりしているため、安心して子どもと一緒に船旅を楽しめます。 - 非日常を味わえる船上の体験
海風を感じながら見る横浜の景色は、陸上とはまた違う新鮮な発見に満ちています。
短時間でも、特別な冒険をしたような気持ちになれるのが横浜シーバスの魅力です。 - 親子の絆を深める時間
船上での穏やかな時間は、親子で景色を見ながら会話を楽しんだり、子どもの好奇心を刺激したりする良い機会です。
お子さんがまだ言葉を話せなくても、表情や仕草を通じて一緒に喜びを分かち合うことができます。
シーバスは、日常を少しだけ離れて、特別な時間を過ごすのにぴったりなアクティビティです。
大人にとっては癒しの時間、子どもにとっては新しい世界を知る冒険として、また訪れたくなるような魅力がたくさん詰まっています。
次の週末、またはお休みの日には、ぜひ横浜シーバスを親子で楽しんでみてください。
短い船旅でも、海と港、そして親子の時間が織りなす素敵な思い出がきっと生まれるはずです!